鼠径（そけい）ヘルニアは、乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層で見られる症状です。治療には外科的手術が一般的ですが、手術までの間や手術後のサポートとして「鼠径ヘルニアベルト」の使用が推奨されることがあります。

しかし、鼠径部というデリケートな部分に装着するため、ベルトの素材や通気性、肌への影響が気になる方も多いはずです。

本記事では、「鼠径ヘルニアベルトに使われる素材の種類」と、それが「肌に与える影響」について詳しく解説します。購入や使用を検討している方にとって、後悔しない選び方の参考になるはずです。

主に使用される素材の種類

鼠径ヘルニアベルトには、以下のような素材が使用されることが一般的です。

• ナイロン・ポリエステル

• 強度が高く、長期間の使用に耐える

• 伸縮性に優れるが、ムレやすいことがある

• コットン（綿）混合素材

• 肌ざわりがよく、敏感肌の人にも優しい

• 吸湿性に優れるが、やや劣化が早い

• ネオプレン（合成ゴム）

• 伸縮性とフィット感が良く、圧迫力をコントロールしやすい

• 通気性が劣るため、汗をかきやすい季節には注意

• 通気性メッシュタイプ

• 蒸れにくく、長時間装着しても快適

• 比較的新しい製品に多く採用されている

肌への影響と注意点

鼠径部は摩擦や蒸れが起こりやすく、素材によっては以下のような肌トラブルを招く可能性があります。

• かゆみ・かぶれ

• 化学繊維に反応する人や汗をかきやすい方は、かぶれや湿疹が出ることがあります。

• 吸湿性の高い素材や、肌に直接触れる部分がコットン製のものがおすすめです。

• 圧迫によるうっ血や色素沈着

• 長時間同じ位置で使用すると、血流が滞って色素沈着を起こす場合があります。

• 適切なサイズを選び、長時間の連続使用は避けましょう。

• 衛生面のトラブル

• 汗や皮脂がこもると雑菌が繁殖しやすくなり、においや炎症の原因となります。

• 洗濯可能なベルトや、抗菌加工されたものを選ぶと良いでしょう。

まとめ

鼠径ヘルニアベルトを選ぶ際は、ベルトの「固定力」や「価格」だけでなく、「素材の特徴」や「肌への優しさ」も重要なポイントです。

特に敏感肌の方や、長時間装着する必要がある方は、通気性や吸湿性に優れた素材を選ぶことで、肌トラブルを未然に防ぐことができます。

不安がある場合は、事前に医師や薬剤師に相談し、最適なベルトを選びましょう。