鼠径ヘルニアは、中高年の男性を中心に発症しやすい病気で、立ち仕事や重い物を持ち上げる仕事をしている人に特に多く見られます。治療の基本は手術ですが、すぐに手術ができない場合や日常生活を少しでも快適に過ごすために役立つのが「鼠径ヘルニアベルト」です。ベルトを正しく使うことで症状の悪化を防ぎ、痛みや違和感を軽減できます。では、日常生活での使い方やコツにはどのようなポイントがあるのでしょうか？

正しいつけ方

1. 着用タイミング

朝、立ち上がる前に着けるのが理想です。横になった状態では腸が戻りやすいため、圧迫効果がより高まります。

2. 装着位置の確認

ベルトは膨らみのある部分をしっかりカバーするように位置を合わせましょう。ずれてしまうと効果が半減します。

3. 締め付け具合の調整

きつすぎると血流を妨げ、緩すぎると押さえる効果が弱まります。違和感がなく、膨らみが抑えられている程度がベスト。

長時間の気用における注意点

• 就寝中は外す：長時間の圧迫は血行不良の原因となるため、寝るときは外すのが基本です。

• 清潔を保つ：汗をかきやすい部位なので、ベルトは定期的に洗濯して清潔に保ちましょう。

• 違和感がある場合は医師に相談：自己判断で長期間使用せず、必ず主治医の指導を受けることが大切です。

まとめ

鼠径ヘルニアベルトは、手術までの間や日常生活での不快感を和らげるための心強いサポートアイテムです。しかし、正しい装着方法や使用タイミングを守らないと十分な効果が得られません。大切なのは「補助具として活用しつつ、必ず医師の診断を受けて適切に使う」ことです。ベルトを正しく利用すれば、日常生活をより快適に過ごせるでしょう。