地震や台風、豪雨などの災害時にライフラインが途絶えると、最も困るものの一つが「トイレ」です。断水や下水道の使用不可により、自宅や避難先でトイレが使えなくなると、衛生環境が一気に悪化し、感染症のリスクも高まります。そのため「非常用トイレ」を家庭に備えておくことは、防災対策の中でも欠かせないポイントです。

しかし、購入しただけで安心してしまい、いざという時に「どこに保管したか分からない」「使用期限が切れていた」とならないように、保管場所と管理方法を正しく理解しておくことが大切です。この記事では、非常用トイレをどこに置くべきか、また日常的な管理の工夫について詳しく解説します。

非常用トイレの保管場所の選び方

非常用トイレは「すぐ取り出せること」が最優先です。災害時は停電や断水で慌ただしくなるため、トイレが必要になった時にすぐ手が届く場所に保管しましょう。

おすすめの保管場所は以下の通りです。

• 玄関や物置の防災リュックと一緒に：避難時に持ち出せるため便利。

• トイレや洗面所の収納棚：普段使う場所に置いておくことで、いざという時にも違和感なく利用できる。

• 車の中：通勤や移動中に被災した際にも対応可能。

ポイントは「家族全員が場所を把握していること」です。せっかく備えても、誰も場所を知らなければ役に立ちません。

非常トイレの管理方法

非常用トイレには凝固剤や処理袋がセットになったものが多く、使用期限があります。一般的に5〜10年程度が目安ですが、湿気や直射日光を避けることで品質を保てます。

• 管理の工夫

1. 外箱に購入日を記載する

2. 年に一度、防災点検の日に確認する

3. 家族で使い方を共有しておく

また、防災グッズの中でも「トイレは人数分必要」という点を忘れがちです。家族構成に応じて、1日あたり1人5回分を目安に備蓄量を決めると安心です。

まとめ 

非常用トイレは「備える」こと以上に「適切に保管・管理すること」が大切です。

・すぐ取り出せる場所に置く

・家族全員が場所を共有する

・定期的に期限をチェックする

この3つを意識するだけで、災害時の安心感が大きく変わります。非常用トイレを正しく管理し、いざという時に慌てない防災対策を整えておきましょう。