空気清浄機や換気システム、水槽、カメラ、DIY換気装置など、さまざまな場面で活躍するフィルター。近年は材料が手に入りやすくなり、コストを抑えるために「自作フィルター」を作る人も増えています。一方で、性能や耐久性を重視したい場合は「市販フィルター」のほうが安心という声も多いです。

本記事では、自作フィルターと市販フィルターをコスト・性能・耐久性の観点から比較し、どちらを選ぶべきかの判断材料を詳しく解説します。

自作フィルターの特徴

◎ コストが圧倒的に安い

自作フィルターの最大のメリットは 低コスト であることです。

・不織布

・スポンジ

・活性炭シート

・100均素材

など安価な材料で作ることができ、市販品の1/3〜1/10程度で済む場合もあります。

◎ 用途に合わせて自由に設計できる

市販フィルターと違い、サイズや厚み、素材を好みに合わせて調整できるため、DIY換気装置や水槽の特殊サイズにも対応できます。フィルター強度を上げたい場合は多層構造にするなど、カスタム性の高さが魅力です。

× 一方で「性能の保証」はない

自作フィルターは材料そのものの品質に依存するため、

• 微粒子の捕集率

• 空気抵抗

• 活性炭の吸着力

などが市販品より安定しない場合があります。特に空気清浄機のような精密設計が求められる機器では、フィルター抵抗の違いが風量低下につながり本体寿命を縮める可能性もあります。

市販フィルターの特徴

◎ 性能が安定している

市販フィルターは機器メーカーが最適化して設計しているため、

・捕集率

・通気性

・静圧

・活性炭の吸着力

など、数値として一定の性能が担保されている点が最大の強みです。

◎ 機器寿命を保つ設計

純正フィルターは装置のモーター負荷を考えて作られているため、風量が維持され、省エネ性も高いです。結果として機器の耐久性を守り、長期的に見ればコスパが良くなるケースもあります。

× コストが高く、交換頻度も固定

デメリットは価格面。特にHEPAフィルターや活性炭フィルターは数千円〜1万円超えするものもあり、定期的な交換が必要です。年間コストは自作フィルターより高くなります。

どちらが向いているか

● 自作フィルターが向いている人

• とにかくコストを抑えたい

• DIY換気、簡易装置、水槽など精度が強く求められない用途

• フィルター形状を自由に調整したい

• 定期的に自分でメンテナンスできる

● 市販フィルターが向いている人

• 空気清浄機など精密機器で確実な性能が必要

• 小さな子どもやペットの健康を守りたい

• 管理の手間を減らしたい

• 純正品で機器の寿命を長持ちさせたい

まとめ

コスト重視なら自作フィルター、性能と安全性重視なら市販フィルター。

このバランスが結論です。

自作は低価格＆カスタム性が魅力ですが、性能は不安定。一方、市販フィルターは高い捕集能力と安定性があり、装置との相性も最適化されています。どちらが良いかは用途と求める品質レベルによって変わるため、目的に合わせて選ぶことが重要です。